肝臓 用語集

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肝臓がん

肝臓がん(かんぞうがん)とは、肝臓に生じるがんで、肝がんともいいます。肝臓がんは、肝臓から発生した「原発性肝がん」と肝臓以外の臓器や組織から転移した「転移性肝がん」に分けられます。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期の自覚症状がほとんどありません。しかし、肝臓がんは肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎が原因となることが多く、肺がんや子宮頸がんとならび、主な発生要因が明らかになっているがんのひとつです。

原発性肝がん

原発性肝がん(げんぱつせいかんがん)とは、肝臓がんのうち、肝臓から発生したがんのことをいい、肝細胞から生じる「肝細胞がん」と、肝臓の中の胆管細胞から生じる「胆管細胞がん」があります。日本では、原発性肝がんのうち肝細胞がんが9割以上を占め、肝がんというとほとんどが肝細胞がんを指します。肝細胞がんの最大の原因は肝炎ウイルスで、その他はアルコール多飲や脂肪肝による慢性の肝障害です。

転移性肝がん

転移性肝がん(てんいせいかんがん)とは、肝臓がんのうち、肝臓以外の臓器や組織から、がん細胞が血液の流れに乗って肝臓に運ばれた結果、がん病巣を作ったものです。したがって、原発性肝がんのように、肝炎や肝硬変との関連はみられません。
転移性肝がんは発生元のがんと同じ性質を持ち、治療は最初にできた元のがん(原発巣)に準じて行われます。
転移性肝がんは、肝臓がんのうち75%を占めます。

肝メタ

がん細胞は、発生した部位でさまざまな症状を引き起こすだけでなく、リンパ液や血流に乗って別の部位に転移することがあります。この転移を英語の metastasisを省略し、「メタ」といいます。つまり、肝メタ(かんめた)とは、がんが肝臓に転移したことをいいます。
肝メタは、医学的には「転移性肝がん」に分類され、肝臓が原発巣である原発性肝がん(肝細胞がんや胆管細胞がんなど)と区別されます。

リンパ液

リンパ液(りんぱえき)とは、リンパ系を流れている透明な液体で、「lymph(リンパ)」とも呼ばれます。リンパ液は、血管外へ染み出した血液中の血漿(けっしょう)やたんぱく質が、全身の毛細リンパ管に再吸収されたものです。血液に沿って走るリンパ管内のリンパ節には、リンパ液が体内から集めた細菌や病原体が集まります。リンパ節に病原体が集まると、リンパ節が肥大し、腫れます。

肝下面(かんかめん)

肝下面(かんかめん)とは、肝臓の下にある面のことです。肝臓の下面中央には肝門があります。肝門には血管(固有肝動脈と門脈)リンパ管、肝管、神経が通っており、動脈の流入経路になるほか、門脈とつながり静脈血の入り口にもなっているだけでなく、胆汁の流出経路としての役割も持っています。
肝臓の下面は、胃、十二指腸、食道(腹腔部)、右腎臓、右副腎、胆嚢などにつながっています。

胆嚢(たんのう)

胆嚢(たんのう)とは、肝臓と十二指腸をつなぐ胆管の途中にある西洋なしのような形をした、長さ10cmほどの器官です。肝臓で作られた胆汁は、脂肪を消化するために必要な液体で、胆嚢に蓄えられ濃くなります。そして、食事で十二指腸に食べ物が入った時に、胆嚢の筋肉が収縮し、必要な量の胆汁が総胆管を通じ、十二指腸へ流出されます。つまり、胆嚢は胆汁の一時的な保管庫といえます。

グリコーゲン

グリコーゲン(ぐりこーげん)とは、多数のグルコース(ブドウ糖・単糖類)分子が枝分かれの多い構造になった高分子です。glycogen。
グリコーゲンは肝臓と骨格筋で主に合成され、余ったグルコースを一時的に貯蔵する意義があります。肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が低い時にグルコースに分解し血液中に放出されます。脳のエネルギーは主としてグルコースで、グリコーゲンは血糖値を保つために重要です。

肝脾腫(かんひしゅ)

肝脾腫(かんひしゅ)とは、肝臓や脾臓が炎症を起こしたり血液が詰まったりしたことで、肝臓や脾臓が腫れて大きくなった状態を指します。肝臓が大きくなることを肝腫大と言い、脾臓が大きくなることを脾腫大と言うため、それらの言葉を合わせて名づけられました。英表記は、hepatosplenomegaly。
肝脾腫自体は病気でなく、その原因となる疾患は多岐に渡ります。

ICGテスト

ICGテスト(あいしーじーてすと)とは、インドシアニングリーン(ICG)を用いて肝臓の解毒能力(異物を処理する能力)を調べる検査です。肝臓は、体内の異物をとらえ中和する働きがあるため、肝臓の働きが弱まると異物が中和されず血液中に残留する性質を用いた検査です。
ICGは、血液中に入るとほとんどが肝臓の細胞に吸収され、胆汁中に排出されるため、肝機能を調べる検査としては有用といわれます。

肝不全(かんふぜん)

肝不全(かんふぜん)とは、肝機能が大幅に低下し、肝臓の役目が果たされなくなる状態を指します。肝不全によって、意識障害や黄疸、腹水や消化管出血なども発生します。
肝不全は急性肝不全(主に劇症肝炎)と慢性肝不全(主に肝不全)に分類できます。肝不全は、ウイルス性肝炎、肝硬変など、あらゆる肝臓の病気の結果として生じます。肝不全は他臓器に多大な影響を与え、しばしば多臓器不全へ進展します。

ケトン体

ケトン体(けとんたい)とは、脂肪の分解で作られるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸の総称です。ケトン体は肝臓で作られ、血液中に放出されることで心筋、骨格筋、腎臓など、肝臓以外のさまざまな臓器でエネルギー源や脂肪の合成に再利用されます。利用されなかったケトン体は、血中から腎臓を介して尿に排泄されます。糖尿病などの糖代謝異常や糖の摂取・利用障害の有無を知るためにケトン体の検査が行われます。

門脈(もんみゃく)

門脈(もんみゃく)とは、消化管を流れた血液が集まって肝門から肝臓に注ぐ部分の血管のことで、肝門脈ともいいます。
門脈は太い静脈で、腸や脾臓を循環して栄養分を取り込んだ静脈血を肝臓へ運び込む役割を持ちます。門脈は、肝臓内で分枝を繰り返し毛細血管となった後、再び合流して肝静脈となります。
肝門からは、門脈と冠動脈が肝臓内へ入っていきます。肝臓へ流入する全血液量の7割が門脈血です。

プロトロンビン時間

プロトロンビン時間(ぷろとろんびんじかん)とは、出血が始まってから肝臓で血液凝固因子のプロトロンビンが作られるまでの時間をさします。プロトロンビンは、止血過程でフィブリンという蛋白の繊維を作り、出血を止めます。肝臓の蛋白合成機能が低下するとプロトロンビンの産生が低下し、プロトロンビン時間が長くなることから、肝機能検査のひとつとして測定されるほか、抗凝固剤の使用量を調べる指標として用いられます。

肝膿瘍(かんのうよう)

肝膿瘍(かんのうよう)とは肝臓に病原体が感染し膿がたまる病気です。感染性疾患のひとつで、病原体により細菌性(化膿性)、アメーバ性に分かれます。症状は、発熱、全身倦怠感、右上腹部痛などの炎症と、胆管炎を伴う場合は黄疸が現れます。アメーバ性肝膿瘍では、アメーバ性腸炎による血性下痢が認められることもあります。細菌性肝膿瘍では、抗生剤の投与と膿瘍穿孔ドレナージを行い、膿を速やかに体外へ出す必要があります。

アルコール性肝障害

アルコール性肝障害(あるこーるせいかんしょうがい)とは、大量かつ常習的なアルコール摂取が原因で起こる肝障害のことです。Alcoholic Hepatitis。アルコールの過剰摂取によって、肝臓がアルコール処理を優先し脂肪代謝が後回しになった結果、脂肪肝となります。その後、肝炎や肝線維症を経て、肝臓の線維化が進み肝臓全体が硬くなる、アルコール性肝硬変に至ります。禁酒が何よりも重要な治療法です。

γ-GTP

γ-GTP(がんまじーてぃーぴー)とは、肝臓や腎臓などで作られ、タンパク質を分解・合成し、肝臓の解毒作用に関係する酵素です。細胞が壊れると血液中にγ-GTPが流れ出ることから、γ-GTPは、肝臓や胆管の細胞が壊れた指標として利用され、アルコール性肝障害や胆石で胆道が塞がれたことが原因で数値が上がりやすいことが指摘されます。γ-GTPの正常値は男性で50IU以下、女性で32IU以下です。

AST (GOT)

AST(GOT)(えーえすてぃー(じーおーてぃー))とは、細胞内でつくられる酵素で、肝細胞または心臓や腎臓などの臓器に多く存在します。ASTは、体内でのアミノ酸代謝やエネルギー代謝の過程で重要な働きをします。肝細胞が破壊されることでASTが血中に漏れだしますが、肝臓に関する情報を得るためには、ALT(GPT)もあわせて確認する必要があります。血液検査をすることでASTの値を測ることができます。

ALT (GPT)

ALT (GPT)(えーえるてぃー(じーでぃーぴー))とは、細胞内でつくられる酵素で、ほとんどが肝細胞に存在します。ALTは、体内でのアミノ酸代謝やエネルギー代謝の過程で重要な働きをします。ALTは肝細胞が破壊されることで初めて血中に漏れ出すため、血液検査でのALTの値が上昇することは、肝臓に何らかの障害が出ていることを示します。検査では、ALTとASTの比率によって病気の種類を判別していきます。

肝内胆管癌

肝内胆管癌(かんないたんかんがん)とは、胆管のうち肝臓内にある部分にできた原発性肝癌のことで、胆管細胞癌とも呼ばれます。Intrahepatic Cholangiocarcinoma。
進行するまで症状が出ないことが多く、黄疸などの自覚症状によって発見されることが多いといわれます。治療は原則として手術による切除ですが、腫瘍が周囲の臓器に広がるなど切除が難しい場合には、化学療法などが行われます。

肝硬変(かんこうへん)

肝硬変(かんこうへん)とは、脂肪性肝炎などによって肝臓にできた傷を修復するときにできる硬い「線維(コラーゲン)」が増加して肝臓に広がった状態です。肝硬変では、肝臓が線維に囲まれた結果、血流が悪化し、酸素や栄養が肝細胞に行き届かなくなり肝機能の低下が見られるようになります。腹水や食道静脈瘤、肝性脳症、黄疸などの症状が問題となりますが、現在、肝臓肝硬変そのものを治療できる薬剤はほとんどありません。

黄疸(おうだん)

黄疸(おうだん)とは、皮膚や白目の部分が黄色っぽくなったり、尿の色が濃くなったりする症状のことです。黄疸は、ビリルビンという色素が血液中に増加することで引き起こされ、皮膚や白目の部分が黄色くなり、全身の倦怠・疲労感、皮膚のかゆみなどを伴います。黄疸は、肝炎や肝硬変などで肝臓が損傷したり、胆管が詰まったことが原因で発生します。黄疸の原因を決定するためには、臨床検査や画像検査を行います。

LDH

LDH(えるでぃーえいち、乳酸脱水素酵素)とは、肝臓をはじめ心臓、腎臓、赤血球などさまざまな場所で作られる酵素です。LDHは、糖がエネルギーに変わる時に働く酵素で、なんらかの障害が起き細胞が破壊されることで、血液中に漏れ出します。LDHとAST、ALTの3つが高い値の場合、肝臓病が強く疑われます。また、LDHが高値の時は、LDHのアイソザイム(分子構造が異なる酵素群)を測定し、診断に役立てます。

ALP(アルカリホスファターゼ)

ALP(えーえるぴー)とは、肝臓や腎臓などからだのさまざまな細胞で作られる酵素です。ALPは乳製品やレバーなどに多く含まれるリン酸化合物を分解する働きがあり、なんらかの障害が起き細胞が破壊されることで、血液中に漏れ出します。ALPが高くなるのは胆汁の流れが止まり黄疸が出てくるような場合で、ALP値が高い場合には、アイソザイム(分子構造が異なる酵素群)を測定し、診断に役立てます。

総ビリルビリン(血清ビリルビン)

ビリルビンとは、古くなった赤血球が破壊される時に生成される黄色い酵素で、血液を通じ肝臓に運ばれ、胆汁中に捨てられます。肝臓での処理前(非抱合型、間接型)と後(抱合型)で分けられ、それぞれを一緒に測定する総ビリルビンと、直接型ビリルビンのみを測定する方法のふたつが一般的です。直接型ビリルビンが高値となる原因は、肝細胞障害、肝内胆汁うっ滞、肝外胆汁うっ滞となりASTやALT、LDHの上昇を伴います。

ウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎(ういるすせいかんえん)とは、肝炎ウイルスによって肝細胞が破壊される病気のことで、慢性の場合は主だった自覚症状がなく、放置すると肝硬変や肝癌へ移行します。A型・E型肝炎ウイルスは主に水や食べ物を介して感染し、B型・C型・D型肝炎ウイルスは主に血液・体液を介して感染します。治療は、ウイルスの増殖を抑え炎症を調節するインターフェロンの投与などが行われます。

E型肝炎

E型肝炎(いーがたかんえん、hepatitis E)は、ウイルス性肝炎の一種で、主に水や食べ物を介して感染しますが、感染しても症状が出ないことが多いとされています。日本では、豚、イノシシ、シカの生や加熱が十分でない内蔵や肉を食べたことでE型肝炎を発症した事例が報告されています。妊婦が感染した場合重症化した例が見られます。E型肝炎ワクチンは開発段階で、予防には手洗い、飲食物の加熱が重要です。

D型肝炎


D型肝炎(でぃーがたかんえん、hepatitis D)は、ウイルス性肝炎の一種で、主に血液や体液との接触を介して感染します。D型肝炎ウイルスは、自身の複製のためB型肝炎ウイルスを必要とするため、B型肝炎ウイルスと同時、かつ重複した時に感染します。B型とD型の肝炎ウイルスの重複感染により、肝炎がより重症化することがあります。D型肝炎の予防には、B型肝炎のワクチン接種が唯一の手段となります。

C型肝炎

C型肝炎(しーがたかんえん、hepatitis C)は、ウイルス性肝炎の一種で、主に感染者の血液を用いた輸血、血液製剤、汚染された注射器や注射針の使い回しや不衛生なピアスの処置などで感染します。C型肝炎ワクチンはできておらず、感染予防には他人の血液に触れないことが大切です。現在日本では、100人に1?2人の割合でC型慢性肝炎の患者、または持続感染者(キャリア)がいると推測されています。

B型肝炎

B型肝炎(びーがたかんえん、hepatitis B)は、ウイルス性肝炎の一種で、主に血液や体液との接触を介して感染します。B型肝炎ウイルスは、感染時期や感染した時の健康状態で、一過性の感染に終わるものと、ほぼ生涯感染が持続する持続感染に分けられます。また、B型肝炎ウイルスの感染経路は、出生時の母子感染などの垂直感染、注射針の使い回しなどで起こる水平感染に分けられます。

A型肝炎

A型肝炎(えーがたかんえん、hepatitis A)は、ウイルス性肝炎の一種で、水や食べ物を介して感染します。B型およびC型肝炎に比べ、慢性化することは稀です。また、一度発症すると免疫ができ、その後感染しません。免疫を持たない中高年齢者が感染し発症すると重症化する傾向があります。食品をよく加熱すること、生水を飲まないこと、十分な手洗いと消毒を心がけるのが予防法です。

自己免疫性肝炎

自己免疫性肝炎(じこめんえきせいかんえん)とは、本来自分の身を守るための免疫が、何らかの異常で肝臓の細胞を攻撃するようになった結果、肝臓の炎症を起こした状態です。Autoimmune hepatitis。肝障害による血中のAST(GOT)、ALT(GPT)の上昇がみられ、重症の場合は黄疸もみられます。治療では副腎皮質ステロイドが効果的です。日本では中年女性に多く発症していますが、原因は不明です。

薬剤性肝炎

薬剤性肝炎(やくざいせいかんえん)とは、薬の副作用によって肝機能に起きた障害のことをいい、薬剤の直接作用によって起きる中毒性のものと、薬剤に対する過敏反応によって起きるアレルギー性のものに分けられます。原因として多く見られる薬剤は、抗生物質、解熱鎮痛剤、精神神経系の薬などですが、健康食品が原因となることがあります。原因となる薬の服用を中止すれば改善することが多いとされています。

急性肝炎

急性肝炎(きゅうせいかんえん)とは、主に肝炎ウイルスの感染が原因で起きる炎症性肝疾患のことです。典型的な症状としては、全身けん怠感、発熱、黄疸が挙げられます。1995年以後の日本での急性肝炎のウイルス別発症頻度は、A型(約30%)、B型(約30%)、C型(約10%)、D型(約30%)となっています。E型肝炎は、2000年頃から北海道を中心として、集団発生や流行が問題になってきています。

劇症肝炎

劇症肝炎(げきしょうかんえん)とは、肝細胞が急激に破壊され、意識障害(肝性脳症)や肝機能不全を引き起こす急性肝炎です。FH(fluminant hepatitis)。A?E型の肝炎ウイルスのほか、薬物(アレルギー)が原因となります。肝炎の症状が現れて8週間以内に肝性脳症が現れたり、プロトロンビン時間が40%以下を示した場合、急性肝炎のなかでもとくに重症であることから、劇症肝炎と診断されます。

慢性肝炎

慢性肝炎(まんせいかんえん)とは、6ヶ月以上続く肝炎のことをいい、長期間にわたり炎症が続くと肝硬変や肝不全、肝臓癌に発展する場合があります。明らかな症状が出ない場合が患者の3分の2ほどで、残り3分の1は急性肝炎から進行します。慢性肝炎の原因は、C型肝炎ウイルスが約60?70%、その他B型肝炎ウイルスや薬物が挙げられます。

食道静脈瘤

食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)とは、食道の粘膜を流れる静脈に瘤(こぶ)ができて拡大し、血流が滞る病気のことです。、静脈瘤自体は症状がありませんが、原因となる肝臓の病気が進行すると血管が破れ、出血が起こります。この際吐血や下血が起こり、処置が遅れるとショック症状を起こし、死に至る可能性があります。食道静脈瘤は、肝硬変の死亡原因の主なもののひとつです。

インターフェロン

インターフェロン(いんたーふぇろん)とは、ウイルスなどの病原体や腫瘍細胞など、異物侵入に反応して細胞が分泌する蛋白質のことです。抗ウイルス作用、免疫増強作用、抗腫瘍作用といった作用を持ち、ウイルス性肝炎などの抗ウイルス薬、多発性骨髄腫などの抗がん剤として用いられます。投薬時に発熱や倦怠感、白血球や血小板の減少などの副作用が見られますが、まれに甲状腺機能障害など重い副作用が見られることもあります。

インターフェロンフリー治療

インターフェロンフリー治療(いんたーふぇろんふりーちりょう)とは、インターフェロン(Interferon:IFN)薬を利用せず、完治を目的とする治療です。インターフェロンフリーの薬剤は、2肝炎ウイルスに直接作用する飲み薬で、インターフェロン療法以外の新たな治療の選択肢となっています。インターフェロンフリー治療では、インターフェロン療法で起きる発熱、倦怠感などの副作用なくC型肝炎の治療が行えます。

エコー(超音波)検査

エコー(超音波)検査(えこー(ちょうおんぱ)けんさ)とは、腹部に装置を当て、超音波を体外から当てて反射・吸収させ、臓器の形態を画像化する検査です。エコー検査では、肝臓をはじめとするさまざまな内臓の腫瘍や胆石、血管の異常の有無を確認できますが、超音波が入りにくい部分があるため、観察できないところもあります。エコー検査は、簡単で患者に痛みを与えないため、広く使用されています。

CT(コンピューター断層撮影)検査

CT(コンピューター断層撮影)(こんぴゅーたーだんそうさつえい)検査とは、X線で物体をスキャンし、コンピューター処理によって内部画像を構成する検査で、CTスキャン(しーてぃーすきゃん)とも言います。CT検査の対象となる主な疾患は、脳血管疾患や心疾患、がんなどです。CTスキャンは骨などの水分が少ない箇所の画像診断に適し、検査時間も短く済みますが、レントゲン照射を行うため放射線被曝の可能性があります。

MRI(磁気共鳴画像)検査

MRI(磁気共鳴画像)(えむあーるあい、じききょうめいがぞう)検査とは、磁石と電波によって人の身体の様々な方向からの断面を、正しく画像として撮影する検査の方法です。MRIは、脳や筋肉など水分の多い箇所の画像診断に力を発揮しますが、全身撮影に約1時間かかること、狭く音がうるさい環境に長時間いる必要があります。
磁石を使うため、治療器具などで金属を体内に入れている場合、撮影できないことがあります。

腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカー検査(しゅようまーかーけんさ)とは、腫瘍自身、あるいは腫瘍が存在することによって体内で作られる腫瘍マーカーを調べる検査です。腫瘍マーカーは、がんの発生臓器と強い関連をもつ特徴がみられるため、がんのスクリーニング(ふるいわけ)として行われますが、がん以外の要因でも腫瘍マーカーが上昇することがあるため、内視鏡検査やCT検査、エコー検査などを併用することが望ましいといわれている。

生検

生検(せいけん)とは、病気の診断や経過予後の判定のために、生体の組織や臓器の一部を、メスや針などで取って顕微鏡などで調べる方法です。生検によって、病気を正確に判断することができます。
画像診断や内視鏡検査と組み合わせることで、診断を確定させたり、治療方法の選択に役立つ情報が得られます。生検は、局部麻酔で行う場合と、全身麻酔下で腹腔鏡などを用いて行われる場合があります。

血管造影検査

血管造影検査(けっかんぞうえいけんさ)とは、血管の状態や血液の流れを調べるための検査です。血管にカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、カテーテルから造影剤を注入して、目的の部分の血管を調べます。カテーテルを目的部位の近くまで進めることで、詳細な血管像を確認できるようになっています。本来、血管造影はX線写真を意味していましたが、現在は新しい画像処理にも用いられます。

肝臓の線維化

肝臓の線維化(かんぞうのせんいか)とは、肝細胞の炎症が続いた結果、細胞と細胞を結びつける組織のバランスが崩れ、異常増殖する状態をいいます。線維化が進むと、肝臓内の血流が悪くなり、肝細胞が壊死、肝臓の硬化や縮小へつながります。肝臓の線維化を止めるためには、線維化をもたらす肝炎などもとの病気の治療が重要です。肝臓の線維化の診断や検出は、肝生検によって行われます。

瀉血(しゃけつ)

瀉血(しゃけつ)とは、体内の血液を体外に除去する治療法をいいます。肝臓内の鉄が肝細胞の破壊を進めるため、瀉血することで、体内の鉄を減らします。瀉血した結果、貧血のような状態になるため、肝臓内の鉄を赤血球の合成に使うようになります。結果として、活性酸素の過剰な発生が抑えられ、肝臓の保護につながります。C型肝炎ウイルスは肝臓内に鉄を蓄える性質があるため、瀉血療法はC型肝炎の治療に用いられます。

フィブリノゲン製剤

フィブリノゲン製剤(ふぃぶりのげんせいざい)とは、人の血液の成分を原料とした医薬品の一種です。フィブリノゲン製剤は、手術時の止血剤として幅広く使われていましたが、原料に混入した肝炎ウイルスを不活性化するための技術が不十分だったため、フィブリノゲン製剤を投与された患者の一部にC型肝炎ウイルス感染が広がりました。感染者には、C型肝炎特別措置法に基づき、給付金が支給されています。

腹腔鏡検査

腹腔鏡検査(ふくくうきょうけんさ)とは、肝臓、胆嚢などの腹腔内臓器を肉眼で観察し、病気の確定診断をするための検査です。腹腔鏡検査では、腹部にレンズなどの装置を挿入し、血液検査だけではわからない、肝臓表面の状況や色などの詳しい変化を知り、病状を明確に把握できます。腹腔鏡検査は、検査と同時に組織を採取し生検を行えるほか、腹腔鏡下胆嚢摘出術など、手術的治療として用いられることも増えています。

プロテアーゼ阻害剤

プロテアーゼ阻害剤(ぷろてあーぜそがいざい)とは、タンパク質分解酵素であるプロテアーゼの働きを妨げる物質のことです。C型肝炎の治療に用いられるシメプレビル(商品名:ソブリアード)は、プロテアーゼ阻害剤の一種です。シメプレビルは、ペグインターフェロンとリバビリンと併用することで、C型肝炎ウイルスの増殖に使われる酵素を阻害し、C型肝炎ウイルスの増殖を抑えることができます。

ペグインターフェロン

ペグインターフェロン(ぺぐいんたーふぇろん)とは、インターフェロンにポリエチレングリコールを結合させたものです。ペグインターフェロンは、インターフェロンの分解を遅らせる目的で作られ、B型肝炎、C型肝炎の治療に用いられます。C型肝炎の治療においては、ペグインターフェロンとリバピリン(商品名:レベトール、コペガス)を併用して用いられることで、より強力な効果が期待されます。

リバビリン

リバビリン(りばびりん)とは、抗ウイルス薬の一種で、C型肝炎ウイルス等のウイルス感染症の治療に用いられます。商品名はレベトール、コペガスです。リバビリンは、C型肝炎ウイルスが増殖するためのRNA複製に係る酵素の働きを阻害し、C型肝炎ウイルスの増殖を抑えます。また、リバビリンは、免疫に働きかけることで、ウイルスに感染した細胞からC型肝炎ウイルスを排除する作用を持っています。